ユーザビリティ(使用性)

「使いやすい」プロダクトには、プロダクトの実用性やユーザー利用の感性による品質だけでなく、利用中のつまづきを解消できるサポート体制やコンテンツの品質、使いやすさを継続して向上できる組織体制など、さまざまな要素が影響します。

デザインシステムは、使いやすさを維持・向上する仕組みの1つとして、高いユーザビリティを実現するためのガイドラインやコンポーネントライブラリなどを提供しています。

複数のプロダクトを複数の開発チームで自立分散的に開発する状況では、その数が増えるほどプロダクト全体で一貫性のあるUIに保つなどの難易度は飛躍的に上がっていきます。 開発者が各々の裁量でガイドラインを参照し活用するだけでなく、準拠すべき共通の判断基準をもとに細部の設計に対しても判断を行なえる、より高度なシステムを提供していきます。

ユーザビリティ(使用性)の定義

ユーザビリティを定義した規格は JIS Z 8530:2021 をはじめいくつかありますが、日本産業規格のJIS X 25000シリーズ(SQuaREシリーズ)で定義されている「使用性(英 : usability)」を参照します。

明示された利用状況において,有効性,効率性及び満足性をもって明示された目標を達成するために,明示された利用者が製品又はシステムを利用することができる度合い。 -- JIS X 25010:2013 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)―システム及びソフトウェア品質モデル

構成

JIS X 25000シリーズでは、ソフトウェア製品の使用性に関わる品質特性を構造的に定義しており、本項はこの定義をもとに作成した使用性を維持・向上するためのガイドライン(基準やツール)を提供します。

プロダクトの使用性

関連する日本産業規格を参照して、プロダクトの使用性を構成する品質特性のうち、プロダクトデザインにおいて影響を受ける品質特性を抽出し、それぞれを満たすように考慮すべき観点を基準として提供します。

ユーザー利用時の使用性

ユーザーがプロダクトを利用した際のインタラクション(対話)における使用性(有効性・効率性・満足性)を測定するために、ユーザビリティテストの実施ガイドラインを提供します。